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後の祭りがあるなら前の祭りもある?

約 3 分

夏といえば、お祭り。
子どもの頃のお祭りといえば、少し値のはる屋台の食べ物と好きな人との最高のデートスポットという記憶。これもまた歴史ですが、今回は京都の夏の風物詩のお祭りについて、歴史のコラムを書きました。第33弾です。

【今日は何の日】 「後の祭りがあるなら前の祭りもある?」

970年7月19日、京都の祇園にある八坂神社で、疫病神や死者の怨霊などを鎮めるためのお祭りが開かれました。このようなお祭りを「御霊会(ごりょうえ)」と呼びます。京都の夏の風物詩、「祇園御霊会」またの名を「祇園祭」の発祥です。

970年は平安時代で法や戸籍制度によって人々を管理して政治がおこなわれた一方で、神事や祭事を重要視して占いなどを担当する役人が発言力をもつなど、まさに古代や中世の国家にみることができる政祭一致の時代です。

人々は身のまわりの不幸や災害などが起こると、悪い神様や怨霊、悪霊などの祟りだと恐れて、それを鎮めるためにお祭りを開くのです。とくにこの時代には富士山の大噴火があったり、間もなくして東北地方で大地震が起こり津波に襲われたり、都で疫病が流行したりしたので、とりわけ大きなお祭りが必要だということで祇園祭は国をあげて開催されました。

祇園祭もそうですが、夏にお祭りが多い理由は、梅雨頃から高温多湿になり、不衛生になりがちで食べ物も傷みやすく、感染症が流行や脱水症状などで病人や死人がたくさん出てしまう状況を、昔の人は悪いものの祟りだと考えていたから。

祇園祭といえば、山鉾と呼ばれる豪華な山車がたくさん繰り出されることで有名ですが、これは17日間に渡っておこなわれる「前祭(さきのまつり)」で、7月17日には前祭巡行として山鉾(やまぼこ)が京都の街を練り歩き、その後、八坂神社の行事がおこなわれて、7月24日には「後祭(あとのまつり)」の山鉾巡行がおこなわれます。現代では観光のために後祭にも華やかさがあるようですが、以前は前祭に比べると華やかさはなく見劣りしたそうです。

せっかく祇園祭を見に来たのに見所の「前祭」は見れずに、「後祭」しか見ることができなくて残念な思いをすること。これが「後の祭り」の由来になっているといいます。

これから夏祭りの季節です。地元のお祭りに参加するときには、そのお祭りの歴史に触れてみるとおもしろいと思います。
(日付は新暦)

【今日の名言】 “いつもあの日が終わってしまえば何ごともなかったように消えてしまう。だからこそ尊いという価値観がある”

プロ野球選手イチローの言葉。
お祭りには「祭りの後」という言葉もあります。

【今日のことわざ】 “後の祭り”

意味は 「時機を逸して後悔の念を表す言葉。時期に間に合わず手遅れになる」 ということ。
日本語の由来には諸説ありますが、由来や語源はおもしろい。

About The Author

ウルサイ株式会社,モバイルスクール学校長,歴使家多賀 健太郎
「おもしろきこともなき世をおもしろく」と病床の幕末の志士が読みました。
看病していた尼が「すみなすものは心なりけり」と返しました。
ぼくはあなたにとってそんな尼のような人間になりたいと思っています。
すべては自分のこころしだい。

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