MobilExSchool

未来をひらくための学校

文学忌に思うこと

約 3 分

毎日が文学忌。作家の命日に思う多様な死生観。偏愛と残虐の江戸川乱歩についての歴史コラム第40弾。

【今日は何の日】 「文学忌に思うこと」

1965年7月28日、推理小説家の江戸川乱歩がクモ膜下出血のため70歳で亡くなりました。その後7月28日を江戸川乱歩の業績を偲んで「石榴忌(ざくろき)」と呼んでいます。

文学忌をご存知ですか?作家の命日をペンネームや代表作などにちなんで、文学的な業績を偲ぶ日としたものです。毎月、そしてほぼ毎日のように文学忌があります。命日に故人を偲び、業績を讃え、その日を重要視するのは仏教の影響か日本人の心情か。西洋では、とくにキリスト教世界では、死よりは生を重要視する傾向にあると思います。クリスマスやイースターはお盆やお彼岸とは異なります。

江戸川乱歩の話に戻します。祖父は伊豆の郷士で武士の家柄に乱歩は生まれました。探偵小説に最初に触れたのは母の読み聞かせだといいます。転居を繰り返した少年時代を経て早稲田大学政治経済学部に入学。卒業後は職を転々とし多くの仕事を経験したそうです。1923年に『新青年』に掲載された「二銭銅貨」でデビュー。この頃は欧米の探偵小説に影響を受けていました。ペンネームである江戸川乱歩も、敬愛するアメリカの文豪のエドガー・アラン・ポーをもじったものでした。

同性の少年愛や少女愛、男装や女装、サディズムやグロテスクなどに好みがあったようで、彼の作品の怪奇で少し気味が悪い雰囲気に滲み出ていると思います。日本人と西洋人の異なる死生観に似た偏愛と残虐を併せもった江戸川乱歩。「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」という言葉を好み、サインを求められると色紙にこの言葉を記入したようです。この世の中では幸福や満足を得られず、積極的な価値は認めがたいとする人生観もっていたといいます。
(日付は新暦)

【今日の名言】 “孤独に徹する勇気もなく、犯罪者にもなれず、自殺するほどの強い情熱もなく、結局偽善的に世間と交わって行くほかはなかった”

江戸川乱歩の言葉。

【今日のことわざ】 “事実は小説よりも奇なり”

意味は 「事実は小説よりも奇なりとは、現実に起こる出来事は、作られた物語の中で起こることよりも不思議で面白いものだ」 ということ。

About The Author

ウルサイ株式会社,モバイルスクール学校長,歴使家多賀 健太郎
「おもしろきこともなき世をおもしろく」と病床の幕末の志士が読みました。
看病していた尼が「すみなすものは心なりけり」と返しました。
ぼくはあなたにとってそんな尼のような人間になりたいと思っています。
すべては自分のこころしだい。

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。