MobilExSchool

未来をひらくための学校

これからの時代を楽しく生きるために〜NPWの魅力から考えてみた〜

約 12 分
これからの時代を楽しく生きるために〜NPWの魅力から考えてみた〜

■はじめに、改めて大事だと思うことの整理

あけましておめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、100年生きる時代とか大学受験が変わるとか、多様性の時代だとか、まあ色々なことが言われ、
それに心を踊らせる人もいるだろうし、悩む人もいるし、まあ関係ない!と思う人もいるでしょう。

僕らはどちらかというと、大変だけど、心踊らせているといった感じでしょうか。

で、そんな時代により必要な力、それが「即興」だと考えています。
即興というと、「え〜私には無理!」とかそんな人も多々いますよね。
でも何かを表現するということもそうですが、「受け入れる」ということが実は大事で、
それこそが「即興」なんじゃないかと思うほどなわけです。

夏のコラムにも書いたのですが、即興って何をしているかと言うと、

  • 相手のことをただ聞く(対話)
  • 相手を受け入れる(多様性)
  • 何をするか考え行動する(主体性)

こう考えると、要は結局「姿勢」の話なんじゃないか、物事を前向きにと耐える力、
そして、前向きに表現できる(イメージ的にはバトンを繋いでいく)力なんじゃないかと考えています。

そんなモバイルスクールの思いを体現したワークショップがNPWです。
ヌメ革パッチワークの略なんですが、NEW POSITIVE WORLDっていう感じもします。

NPW講師、古本さん

で、このNPW、狭い世界かもしれないですが、僕らの知りうる限り最も深いなあと思うワークショップだと思っていて、モバイルスクールでは今年も講師の古本さんにお願いして、4月、7月、12月と3回お越しいただきました。

そもそもNPWとの出会いはバッグデザインに一目惚れでした。
付き合ってみたらものすごい素敵な女性と付き合ったなと言う感じで、この一目惚れを先にさせるという、論理で口説いてくるような異性じゃないところに、さらなる魅力を感じるのはさておいて・・・

これまでに出来上がった作品たち

このワークショップがすごいと思う点、そして冒頭に書いたような、これからの時代を楽しく生きるということを考える上で、大事だなと思うポイントをまとめさせていただきました。

そして本当は今年書きたいと思っていた本が全く進んでいなかったのですが、それの自分たちなりの参考になればいいなとも思い、この年末筆納めということで書こうと思います。

NPW講師の古本さんもたまに引用をしてくれているけど、時代は「01」の時代ではなく、「1→x」の時代だというのが僕らの根底にある変わらぬ考え方です。それを踏まえた上で読んでいただけると嬉しいなと思います。

・スピードの拡張

上司に書類やクライアントに企画などを提出する際に、できる限り完璧なものをと思い、自分の懐に宿題を貯めたまま、リリースしないっていうことありませんか?それは真面目さゆえに自ら100%に仕上げなきゃいけないという考え方ですよね、きっと。

だけど、スピードという点から考えると、すごく遅くなる。相手がいる活動の場合、限られた時間の中で進めないといけないことを考えると、受け取った方はそこからでないと動けない。その上には無意識のうちに自分で完成できるという考え方があるのかもしれないけど、言葉は悪いけど傲慢でもあるし、何より全体で見た際、時間の割合の関係で全体のクオリティが下がるなんていうこともある。

でも考え方を変えて一緒に完成に近づけると考えた場合、一人でやるよりも二人でやったほうが、最終的にクオリティが上がるとすると、60%でも相手に対してリリースして、そこにお互いでかぶせて行けば、お互いの関わりが増え、それぞれが最初に想像していた100%とは違うけど、100%を超える可能性も出てくる。スピードを超えるということは、同じ時間でもコミュニケーションを円滑にし、相乗効果を生み、100%を凌駕していくことだ。

よく忙しい人ほど返信が早いって聞くけど、それも同じで、きっとその人は自分だけでできる世界を諦めている。だから、常にキャッチボールをし、相手にボールを返している。もしこれが遅ければ投げたことすら忘れてしまうかもしれない。これは言ってみればコミュニケーションをしているっていうこと。

だからスピードを出すには、アクションをするしかない。かつ60%というのも肝で、もしこれがきたボールを何も考えずに転送だけしていたら、その人である必要はなく、機械でもAIでも良い訳で、良いものを作るためのスピード、これがよりAIなどが発達するにつれ、人間しかできないことではないかと考える。

そんな中、このNPWのバッグは3時間でできる。通常のバッグを考えた場合、マーケティングして、企画してデザイン起こして、サンプル作って、広告宣伝考えて、商品をリリース。きっと1年以上かかってしまう。その間にこの変化の早い時代、もうブームは去って飽きられてしまいかもしれない。そんな既存のデザインやマーケティングへのアンチテーゼが含まれています。その考え方は、きっとどんなジャンルにも言えていて、時間をかけすぎているということにもっと慎重に向き合った方がいいということを強く思わされます。

そして3時間で仕上げるためには、とにかく手を打たないといけない。悩んで打たないと進まない、そんなことも体験することが出来ます。

3時間かからずに出来上がったPCバッグ

このNPWで制作したバッグは、全てが自分が決めたことでできたバッグ。だから販売された製品と思い入れが全然違う。結局関わりを生むためのスピードって考えると、スピードという速さだけの話を超えて、思い入れだったり、その場でしか作れないという意味でその概念は拡張できる。それがこのNPWでまず大事なことだと考えています。

・ブリコラージュはルールで加速する

今「ブリコラージュ」っていう言葉が流行っているようで、「捨てられたもので何かを作ろう!」的なワークショップはいっぱいあると思う。その試み自体すごく素敵なもので、時代に沿っているのかもしれないけど、このNPWが秀逸なのは革をつなぐための「」。

もし「はい、自由に革をつなぎ合わせて作ってください~」と言われたら、どのような形を作っていいか戸惑ってしまう人も出てきてしまうかもしれません。だけどこの規則性のある「穴」があることで、僕らは容易に革を組み合わせて形を作っていくことができる。だから次の一手を自由に打てる。

規則正しく並ぶ「穴」。これがバッグ作りを加速させる。

この穴を開発したのは、革バッグを20年以上制作してきた「曽田耕」さん。日々制作を続ける中で見つけ出し、作り出したこの「穴」。この「穴」を作ったことがデザインであり、僕らはきっとこの穴をどうやって見つけて行くかが問われていると思う。その穴とはよりスピードを持って自由にアクションができるためのルールであり、それは飲み屋で考えたら隣にたまたま座った素敵な女性とどうコミュニケーションをとって、いい感じに持って行くかという、共通言語。

きっとこれからの多様化の時代の中で、この言葉に頼らない非言語の共通言語というか自由に動くためのルールが必要で、だからブリコラージュにもルールが必要で、そのルールがよりブリコラージュを加速させるということに強く気付かされます。

さらに、話が飛びますが、僕がアキナイ山王亭でビールというのをテーマにしたのも1つ理由があって、もっと当たり前の日常、参加者が飛び込みやすいテーマを掲げることが、何より必要なんではないかという仮定の元、進めています。

ちなみに、上記の飲み屋話で、1つ参考になる話を。

例えば、よくあるような「出身地はどこ?」「どんな音楽が好きなの?」とかだと受け手のそれに対する教養がないと、話が続かないけど、例えば「あの絵の女性は何を考えてると思う?」みたいな答えを一緒に作っていくものにすれば、少なくとも一瞬のやりとりだけでは終わらないですよね?まあどちらにしろ、想像することは必要かと思いますけども・・・

そんな、お互いを想像するため、つなぐための「穴」というのもキーワードかなと感じさせてくれます。

・デザインはデザイナーだけのものじゃない

よくこういうWSを開催すると「私はセンスがないからできないな~」という言葉をいう人がいますが、本当にそんなことを言って大丈夫ですか?

もし僕があなたの子どもだったり、先生にそんなことを言われてしまったら、きっとすごく不安になる。人生振り返って見ても、結局は選択の繰り返しでできているわけで、それをしたくないというのは、選択の放棄ですよね。平気でセンスがないと言えちゃう人は自らこれまで私は何も選んできませんでした。と言っていると言っても過言ではない。もちろん、世界でも有名になるとかそこまでいけば、ひょっとしたら遺伝とか得意な環境とか必要かもしれませんが、センスなんて繰り返してアクションを続けていけばよくなって行くもので、失敗があるから、それを次はしないようにというか、精度が増して行くんだと思うんです。

どう打つか。そこにも人それぞれの個性が出る。

ちなみに、僕の最初の作品と、今回の作品、もう5回もやっているので、明らかに5回目の方がいい。

初回(2016/9/30)の作品
今回(2017/12/17)の作品

よく覚えているけど、机の上に広げられたヌメ革が多く見えるんですよね、経験を重ねるごとに。無駄がなくなったり、前回の失敗を繰り返さなかったり、まあ何事も体験ですよね、その数がより適切に表現できるようになっていく。

だから、何が言いたいのかというと、こんな時代、答えが決められて、それに添い寝していれば幸せな夢が見れる時代でない(厳密に言えば、そんな時代なんて元々なかったと思った方がいいと思っていますが・・)中で、センスがないと認識していることは致命的だと思うし、デザインするのは自分だと、ものごとを主体的に捉える視点を持たないと流されてしまいますよね。だから、自分たちの元にデザインを取り戻すってことかもしれないし(それは教育や医療などどのジャンルにも言えると思うけど)、デザインって野生の感覚をつかむことなんじゃないかなというのもあり、そんな感覚を味わうことが出来ます。

・捨てられたものが主役になる

使わない理由が使う理由これは古本さんの言葉ですが、これはまあNPWだけでしか体験できないものではないですが、取り上げさせていただきます。元々ここにいる革たちは元々はデザインされた製品から選ばれなかった、捨てられたパーツたち。それが組み合わすことで製品よりもパワーを持つなんて、素敵じゃないですか。

素晴らしい血統の馬もいいけど、キタサンブラックに皆が心を踊らせるのはそのような下克上のストーリーがあったからじゃないだろうか。だから、どこに居たって、これは必要ないと言われたものをどう生かすか、使って居ないものをどう生かすか、無いと片付けられてしまったものをどう、あるように見せるか。これもデザインの範疇だと思うけど、これからの時代のキーワードですよ。

机の上に広がる無数の革たち

AIすなわち機械に任せれば見つけてくるのは、機械のほうが絶対早くなる(もう今でも早いし)。だから、見えてないものをどうやって関連づけるか、意味をもたらすか、そして、そこにはタイミングがあって、今は使えないけど、使える時がくるなどの判断も含めて、人間がすることですよね。

よく小さな男の子が意味のなさそうものを拾い集めて、お母さんから注意されても捨てたくないように、その子だけが見出した意味の方がどんなものより宝物だってことに気づいた方がいいし、そんな感覚を本来僕らは持っているんですよね、先の野生の感覚じゃないけど、そんな体験ができるのも1つの魅力です。

・失敗という概念

そして捨てられたものと少し意味が近いのが、「失敗」という概念。NPWにはルールを間違えてしまう(客観的な失敗)以外の失敗は存在しない。

これもデザインと一緒だけど、客観と主観、これを僕らは学ばずにきたので、主語が何かを忘れてしまっている

先日聞いた話で面白い言葉が「無敵」。「無敵」って客観的にみれば、漫画のヒーローのように外部的に敵がいないことのように感じるけど、自分の中に敵がいない状態も無敵。例えばそれは失敗すると言われても、やり遂げたり、失敗と言われても、自分は成功だと思っていたり、それは誰から見ても無敵ではないかもしれないが、判断するのは自分ですからね。

そんな、デザインでも出てきた主観と客観の世界。

100年生きるとか、多様って、この客観化された世界から、どうやって先の子供のように自分の世界を作れるかってことが大事で、それは相反するようだけど、自分一人で100%をで目指すことではなく、社会やそこにあるものを利用して60%でもスピードを持ってコミュニケーションし、プロデュースしていくことが大事。最後まで作るということも大事で、それを3時間で体験でき、様々な未来への指針が含まれている、きっと他には存在しない。だからこそモバイルスクールはNPWをオススメします

子どもだって夢中にかっこいいものが作れる!

最後に

そして、最後に最近、古本さんとお話ししているテーマが「因果と縁起の話」。
よく物事はAが原因となってBという現象が起きれば、AとBは互いに因果関係があると考えますが、表面的に見えるBだけではなく、CとかDとかEもその滞在空間で何かしらの影響を与え合っている、これを「縁起」と言う。そんな考え方がNPWにはあって、手に触れたけど、使ってない革だったり、その場の会話だったり、きっとトンデモナイ要素があるから、1つのバッグができる。

そう考えた方がきっと楽しいですよね。
それがNEW POSITIVE WORLDで、そんな体験をできるのがNPWだと考えています。

今年もまた古本さんにお越しいただき、NPWのワークショップを開催したいと思いますので、ぜひこの新世代ワークショップを楽しみにしていてください。ワークショップ中に古本さんから放たれる言葉は、ページでは語れるような範囲を超えています。僕らはこのワークショップがより面白く、楽しく、ほかでは出来ない体験に感じてもらえるよう、尽力して行きたいと思います。

このNPWの報告をモバイルスクール、年内最初の記事とさせていただき、年始の挨拶とさせていただきます!
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

About The Author

MobilExSchool
老若男女がここでしか味わえない体験を通して、色々と変わりゆく時代を賢く明るく主観的に生きる力をつけるための学校です。

それは毎日が夏休みのような楽しい体験。

名前の由来は、

「mobile」=移動式

「ex」=体験

「school」=教室

ここで起きる全ての体験が学びです。
Follow :

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。