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「“あんぱんの日”に思う流行とは」

約 3 分

【今日は何の日】 「“あんぱんの日”に思う流行とは」

1875年、明治8年の4月4日、明治天皇両陛下が東京の向島にある水戸藩の下屋敷でお花見をしました。そこで同じ水戸出身で木村屋(現、木村屋總本店)の創業者である木村安兵衛とその次男の木村英三郎が考案したあんぱんがお茶菓子として献上されました。このときに出されたあんぱんは桜の花の塩漬けを埋め込んだもの。木村親子は、日本を象徴する国花で、季節感を表現できる「桜」に目を向け、奈良の吉野山から、八重桜の花びらの塩漬けを取り寄せたのです。それを大変気に入った明治天皇は「これからも引き続き納めるように」と言い、木村屋のあんぱんは宮内省御用達の品となりました。

これによってあんぱんとともに木村屋の知名度も向上しました。1897年前後には全国的にあんぱんが流行。これは1894年から始まった日清戦争で各地から集まった兵士たちに、あんぱんが支給されたことがきっかけになったと言われています。木村屋では1日10万個以上売れ、店頭には長蛇の列ができ30分以上待つこともあったそうです。

歴史的な出来事をきっかけに有名になった食品で良く知られているのは1971年に日清食品から発売された初のカップ麺「カップヌードル」。翌年のあさま山荘事件の際に、機動隊員が寒さの中、支給されたカップヌードルを食べている姿がたびたび中継で映り込んだことが、カップ麺が日本全国に知られて普及するきっかけになったのは有名な話。

「食」については歴史的な出来事以外にも様々なものがきっかけになっています。例えば80年代のグルメブームの火付け役は1983年に連載が開始された『美味しんぼ』です。外食元年と言われた1970年以降、ファストフードやファミリーレストランでの食事が一般的になったことが背景にあります。

食文化に限らず、流行は何者かが作っている。紹介したものはそれを意図してはいないと思われますが、結果的に流行しました。流行のきっかけになった出来事です。

脳科学者の茂木健一郎さんはファッションを例にとって、流行は「つくるもの」ではなく「見出すもの」であると述べています。国際流行色委員会が決めるわけでもなく、有名コレクションが決めるわけでもない。確かに彼らが口火を切ってはじまるファッションショーで流行が披露されて世の中に広がっていくという方向性もありますが、異なる方向性もあるといいます。流行を「上からの押し付け」として捉えるのではなく、人々の中から立ち上がるものとして捉えることです。

流行は人々の中から見出すことができる。「上からの押し付け」の流行は画一的になりますが、それを人々の中から見出すことで、必ずしも一様ではない力強いうねりが生み出されるのだと思います。

【今日の名言】 「流行なんて、文字どおり流れていく。」

芸術家の岡本太郎氏の言葉。流れに身をまかせるのか、それとも逆らうのか、はたまた新たな流れをつくるのか。

About The Author

ウルサイ株式会社,モバイルスクール歴使家Kentaro Taga
「おもしろきこともなき世をおもしろく」と病床の幕末の志士が読みました。
看病していた尼が「すみなすものは心なりけり」と返しました。
ぼくはあなたにとってそんな尼のような人間になりたいと思っています。
すべては自分のこころしだい。

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